グローバルコンサルティング事業
Human Skill
ロングライフ・コンサルタントのHumanスキル
コンサルタントとしての市場価値追及とは
大手のコンサルティング会社でのキャリアは
コンサルタント手法や基本的な経験を身に着けるのに最適な選択です。
コンサルタントの基礎は2-3年で体得できます。
新入社員が毎年増えるこの業界では、その基礎的なスペックだけでは
数年で陰りを見せるので、次のステップに進むために様々なスキルを伸ばして
市場価値を上げることが重要です。
スキルの積み上げは新しいソリューションの体得などアップデートしていくことに
なりますが、伸びる人と伸び悩むひとがいるのはなぜでしょう?
よく見かけられるのは、テクニカルスキルだけに注力しているケースです。
ネットでだれでも入手可能な生半可な領域で満足している場合も散見されます。
クライアントには実務経験が重視されるので、入手可能な知識を実際のクライアントに適応させクライアントの組織で派生する課題を分析し解決していくことが重要で、それこそがクライアントに訴求できるコンサルタントの経験です。
また、単にテクニカルスキルの習得だけでは
長期的にコンサルタントとして価値を提供していくことは困難です。
需要が高まるソリューションの経験を今後とも有望となるクライアントで
コンサルタントとしての生の経験をつけていくことが重要です。
この個人のキャリアの方向性は必ずしも各コンサルティング会社や
部門のリーダーの方向性と合わないことは多分にあります。
仕事があるから留まっているケースはそれ自体悪いことではありませんが、
遅かれ早かれ自分目指したい方向性とコンサルタントとしての市場価値を
上げていくことでやりがいから乖離していくのは、よくあることです。
修正するタイミングを見計らって転職という選択は
自己実現には欠かせないステップです。
リスクがともなうものの、今後のキャリアを継続していくうえで
成功しているコンサルティングはテクニカルスキルだけでなく、
人間力としてHumanスキルが備わっているため、
どの企業に属していても個人の価値を中長期的にクライアントにアピールでき
永続的に成長機会を得ています。
しかも、このHumanスキルはコンサルタントだけでなく誰でも体得できるものです。これまでの人生において誰に教えられることもなく体得していることが
多いのですが、端的には5つのステップでそのHumanスキルを発揮できます。
ロングライフ・コンサルタントへの5つのステップ
Humanスキルを実践する上でのステップで、
人格を変えるなどの無理なステップではありません。
コンサルティング会社で経験を積んでいくとクライアントや同僚など
協業していくケースが多く、自然と協業しやすい仕事の運び方を体得しています。
このようなHumanスキルはどのような企業(外資でも)職場環境でも
実は必要で個人の成長には必須のスキルです。
<ステップ1>
Optimistic:楽観的に前向きな態度でいること。
どんなチャレンジにもリスクはつきものです。
リスクがどれぐらい大きいかを分析することを真っ先に考えるのではなく、
「できる」を前提に構えている人には、おのずと新規案件にまつわる会話が増え、
成長の種を多く拾える環境に身を置く傾向があります。
それに対してリスク分析先行型の人には、案件が確認フェーズに入った時点で
はじめて声がかかるので、既に大筋の落としどころが決まっており、
多くチャンスに最初から巡り合える機会は少なくなっています。
<ステップ2>
Curiosity:好奇心を多面的にもっておく。
専門外でも今後どのようなことがトレンドとなるのか。
自分が知らなくても周りがどんなことに話題があつまっているのか。
個人の興味本位のみではなく幅広に好奇心をもっておくことで、
意見交換がしやすくなります。
「これは面白そうでいける」とピンとくる話題であれば、
情報収集のモチベーションも上がります。
その機会が多いほうが成功体験に巡り合いやすいです。
専門外や特定領域しか興味がなければ、成長の機会は限定的にならざるを得ません。
<ステップ3>
Empathetic:共感すること。
好奇心は個人の内に秘めていることで他人との接点がありません。
本当に興味が湧くことであれば、積極的に共感を示して接点を求める必要があります。
相手に好意的であることを伝え、話題の中にすぐに溶け込むことで大きく前進します。
情報量が圧倒的に増えます。
物事は必ず他者との連携で前進するので、自分本位の妄想を超えて他者と接点を持ち
意見交換するだけでも、外部から認められます。
認知されることで自分の存在意義はそこから始まります。
これが新たなスキルを実践していく第一歩です。
<ステップ4>
Collaboration:協働すること。
考え方や意欲が通じると目的、スケジュール、役割内容、分担と
前向きにプロジェクト化する要素が明確化していきます。
このフェーズから入っておくことでどこで自分が貢献できるのか、
背伸びしてでもやりたいのか主張しても受け入れられる素養が出来ています。
逆に後発からのメンバーは与えられた役割に同意するだけのケースが多いです。
最も重要な点は、この段階でのメンバーは意欲など重視され、
テクニカルスキルに対する期待値が下がっており、
それを差し引いてもメンバーへの参加要請が醸成された状況に居るということです。
ここがあらたにスキルアップを体得していく絶好の機会です。
協働を通じて自分にできること、任されることのポジションを固めることで
プロジェクトのコアメンバーにより近いメンバーになれます。
この距離感が将来的には、長期化するプロジェクトにおいては、
当該プロジェクトをけん引していくコアメンバーに参画できる確率が大きいです。
ドライブできるメンバーになれるのか、
プロジェクトの一角の駒として使われるかの境界線です。
コアメンバーとなれば、コンサルタントの価値も深化し、
広く伝わることで長期的に成長できる機会に恵まれます。
以降様々なプロジェクトが発生しても、コアメンバーとして参画要請が来ることが多く、長期的に成長する機会に恵まれます。
価格、勤務場所(海外でも)、年齢の壁をも超えていきます。
<ステップ5>
Engage:契約すること。
プロジェクト体制メンバーとして受け入れられた場合、
ボランティアで何でも受けるわけにはいきません。
前提条件など協議し、契約に落とす必要があります。
条件交渉においては、プロジェクトを推進していくコアメンバー
(プロジェクトオーナー、アドバイザー、プロジェクトマナージャーなどの当事者)との合意形成を明確化していくことですが、
暗黙の了解をどのように表現していくかもポイントです。
無謀なコミットは信頼関係を後々悪くすることもあり、
慎重にできる範囲で合意することが基本です。
プロジェクトである限り始まりと終わりの期日を明確にし、
フェーズに分け、実現できそうなことを合意します。
この交渉の駆け引きには自分の価値訴求度が判断材料になります。
クライアントの意思決定者は一人ではありません。
オーナー、推進派、反推進派、影響を受ける現場当事者がいますが、
得てして推進派のみの連携で満足しているケールがありますが、
それでは足りません。一番重要なのは、反推進派との意見交換です。
そこでの十分な討議がなければ、体制としての意思決定には結びつかず、
結局契約できないことがあります。
反推進派との討議では、合意形成は出来れば良いものの目的とするのではなく、
これまで培ったHumanスキルの集大成を発揮する機会です。